仕事術

「資料作りの教科書」

『世界で一番やさしい 資料作りの教科書』榊巻 亮 (著)を紹介します。

この本は、めちゃくちゃ使えます。

資料作りの手順が具体的に満載、書かれています。

入社4年目の女子社員が、コンサルタントである父親にアドバイスを受けながら、

仕事の「資料作り」を学んでいくという物語です。小説形式になった実用書です。

特に気になったポイントを紹介します。

一枚ものの資料作りでは、キーメッセージを一番上に書く

資料作りで一番重要なのは、メッセージだと断言します。

メッセージがクリアでないから資料が作れないのだといいます。

上司に資料作成の指示を受けたとき、キーメッセージはどう確認したらいいでしょうか。

「キーメッセージは3つの質問で明らかにせよ」と本書はいいます。

キーメッセージを明らかにする3つの質問

①これは「xx」さんに見せる資料ですよね?

②結局、この資料で「xx」ってことが伝えたいんですよね?

③その結果、相手に「xx」と言ってもらえればいいんですよね?

質問がいいんですよね、このまま聞きやすいですよね。

これに対する答えをもらえたら、メッセージを明らかになるというのが分かります。

というか、資料の「メッセージ」てこういう風に考えて作るんだなと勉強になります。

「タイトルを書けた段階で資料作りの七〇パーセントは完成」だといいます。

こういう名言が満載です。

良い依頼の3つの条件

この本は「資料作りの教科書」ですが、

仕事のコミュニケーション全般を対象にしていると言います。

仕事を人に頼むことにもコツがあるといいます。

それは次の3つの条件を満たすことです。

良い依頼の3つの条件

①動作が明確

②期限が明確

③目的と背景が明確

個人的に「なるほど」と思ったのが、「動作が明確」という条件です。

たとえば、上司からコピーを頼まれたとします。

A「これ、コピーよろしく」

B「12~14ページまでを、二部コピーして」

どちらが良い依頼かは明確ですよね。もちろんBです。

Aの「コピーよろしく」だけだと、コピーをしてほしいのはわかります。

でも実際に動こうとすると、色々困ったことになります。

コピー機まで行ってから、何ページのコピーすれば良いのか、何部印刷すればいいのか、白黒でいいのか、何も分かりません。

つまり、動作が明確でないと動きにくいのですね。

同様に「社内の風通しを良くしよう」というより、「毎朝5分間、チームミーティングする」のほうが動きやすいですよね。

良い依頼の条件は「動作が明確」だといいます。

発言に見出しをつける

次に、「発言に見出しをつける」というコツです。

これは、コミュニケーションの3つの作法の一つとして紹介されています。

コミュニケーションをスムーズに行うために、こういう作法が必要だといいます。引用します。

発言の見出しっていうのは、今から何を発言しようとしているのかを一言で宣言してから中身に入るってことね」

『理解の確認です』『感想です』『質問です』『肌感覚を知りたい』など、

今から何を発言したいのか宣言すると相手も聞きやすいというテクニックです。

『相談したいのですが』『報告があります』などと言ってから話し始めた方が、いいということです。

「伝わる」資料を組み立てる7つのStep

最後は資料作りの7つのStepです。今日、仕事の資料をこの通りにやったら本当に完成しました。

ポイント

Step1:自分が話したいことを、思いつくままに書き出す

Step2:主張(自分が言いたいこと)と要望(相手にしてほしいこと)を一言で表現する

Step3:相手の状態を想像する(誰?何を知ってる?何を知りたい?)

Step4:キーメッセージを並べてシナリオをつくる

Step5:ラフスケッチを、紙に手で描く

Step6:電子化、パワポのスライド化

Step7:レビュー。ひと晩寝かせ、聞き手の気持で読み返して修正する

最初は時間がかかるかもしれませんが、

この本のとおりにやれば資料が完成します。

『世界で一番やさしい 資料作りの教科書』榊巻 亮 (著)を紹介しました。

すべてのビジネスマンにおすすめします。

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