「人を惹きつける文章を書きたい」
そう思って毎日、ブログを書いています。
今日は、電通コピーライターの梅田悟司さんが書かれた『「言葉にできる」は武器になる。』をご紹介します。
昨日に引き続いて、文章術の本です。
コピーライターである著者は、どのように伝わる言葉を生み出しているのか、たびたび人に聞かれるそうです。
それに対して、
「言葉が意見を伝える道具ならば、まず、意見を育てる必要があるのではないか?」
と問います。
言葉が伝わらないのは、表現の仕方の問題ではなく、
そもそも自分の意見がないことが原因であると主張します。
「自分の意見を育てるプロセスこそが重要」だといいます。
気づき・学び
さて、この本の中から特にわたしが印象に残った、
学びを3つ本書から引用して解説していきます。
思考の深化なくして、言葉だけを成長させることはできない
「はじめに」より
1つ目の引用です。
やや抽象的で難しいので、私なりに解説してみます。
さきほど、伝わる言葉には、まず自分の意見を育てることが必要だと書きました。
著者は、自分の意見を確立するために、2つのプロセスが必要だといいます。
まず、自分の「内なる言葉」と向き合い思考を深めること、
そして更にそれを「外に向かう言葉」に変換すること、
このプロセスで「言葉にできる力」を手にすることができるのだといいます。
"思い"を言語化する
では、「内なる言葉」に向き合うとはどういうことでしょうか。
これは本書を読んだうえでの私の解釈ですが、
内なる言葉に向き合うというのは、思いを言語化することです。
自分の考え・思い・意見、は自分で分かっているつもりになっていますが、
きちんと向き合わないと、案外クリアになっていないものです。
漠然とした自分の考えをクリアにするのが言語化する、という方法なのです。
そして、その思いの強さが言葉の強さに直結するということです。
「気持ちをはっきりと認識できた時、言葉は自然と強くなる。」といいます。
A4の紙があなたの武器になる。
「①頭にあることを書き出す<アウトプット>」より
2つめは、より具体的なテクニックの紹介です。
「内なる言葉」を書き出して自分の考えをクリアにするために、
A4の白いコピー用紙に水性のサインペンで、思いついたことを次々に書くことを勧めています。
このとき、白い紙にデカデカとサインペンで描くといいます。
コピーライターの世界では「文字の大きさは、自信の大きさに比例する」
という言葉を紹介しています。
「頭に浮かんだことを、自信を持って大きく描くことが大事なのだ」といいます。
「とにかく書き出す。頭が空になると、考える余裕が生まれる。」
試しにやってみた
A4の裏紙が家に大量にあったので、
実際に水性のサインペンで思いついたことを書き出していきました。
本書の名言で気に入ったものを書いてみたり、
自分の子供の名前を大きく書いて見せてみたりしました。
名言に対する自分の考えも思いつくままに書いてみました。
まあ、ほとんど落書きのようなものです。
しかし、実際にやってみると本のフレーズを書き写すだけでも、
なんだか気持ちがいいのです。
白い一枚紙に、黒のサインペンで書くと、自然にたっぷりの余白が生まれて単純に見やすく読みやすいです。
思いつくままに書き出していくと、
何かいいアイデアが湧いてくるだろうな、という感覚があります。
アイデア出しに使えるテクニックだと思いますので、
これから活用していきたいと思います。
言い切る<断定>
「戦略1 日本語の「型」を知る」より
3つ目は文章のテクニックについてです。
ここまで「自分の思い」を形作ってきました。
次は、それを人に伝える段階です。
著者は、日本語の「型」を紹介しますが、断定するというのもその一つです。
「我が巨人軍は、永久に不滅です。」
これは長嶋茂雄さんが現役引退のときに語った有名な言葉です。
超人気選手、野球界のスーパースターの引退スピーチで語られた言葉は、
多くの日本人を感動させ心に残り現代でも引用されるのだと思います。
「あえて言いきることで信念が伝わり、多くの人の心に響いていった」と本書では解説しています。
断言するのはリスクが高く勇気が要ります。
それでも断言できるのは、徹底的に考えた結果であり自信のあらわれです。
本気度が伝わってくるからこそ、人を鼓舞し信頼や感動を得られるのです。
このブログでも、断言できる本気の考えを人に伝えていきたいです。
おまけ、本書で気に入った名言
本書には力のある名言がたくさん紹介されていて、それも楽しいです。
名言は、声に出して読むと力をもらえます。
気に入ったものをいくつか紹介します。本書では、名言に見られるテクニックも解説されています。
いかがですか?どれもいいですよね。断定の名言は、特に力強くてかっこいいですね。
本書を読みながら気に入った名言をノートに手で書き写してみたのですが、
力のある言葉を書き写すだけでも、人を惹きつける文章を書く練習になっている気がします。
いってみれば名言の写経です。
これからも中吊り広告や本などで力のある名言を見つけたら、
ノートに書き留めて集めたいと思います。
明日からできる行動
ここまで梅田 悟司さんの『「言葉にできる」は武器になる。』から、
わたしが特に学びになったポイントを紹介してきました。
最後に、紹介した本書からの3つの学びから、2つのtodoに落とし込んで終わりたいと思います。
ぜひ、実際に手にとって読んでみてください。
以上、梅田 悟司さんの『「言葉にできる」は武器になる。』をご紹介しました。
「伝わる文章」を書きたいすべての人に、この本をオススメしたいと思います。