経済

『きみのお金は誰のため』田内学著

「お金を稼ぐ方法を知りたい」

そう考えてこの本を開きました。しかし、

「それこそが、奴隷の証拠なんや」

と全否定されてしましました。

今日は、田内学さんの『きみのお金は誰のため』という本を紹介します。

わたしが出鼻をくじかれてしまったように、この本は「お金の儲け方」の本ではありません。

そういう意味では実用書ではないのですが、

「社会全体にとってのお金とはなにか?」「そもそも働くとはなにか?」

といったことに答えてくれる本です。

お金の奴隷から開放されることで、お金を自分の意思に従って道具として使えるようになるといいます。

いくつかの学びや気付きがありましたので、紹介します。

この本からの学び・気付き

本書から、印象的なことばを引用して紹介します。

社会にとって、お金はもったいなくない。もったいないのはみんなの労働や。ムダに人材を使うことが社会への罪なんや

わたしは、この本のキーワードは「有効活用」だと思いました。

人的資源や建物などの設備を有効に活用することが、重要なのだと著者は主張しています。

大事なのはお金ではなく、人の労働こそが価値を生む。

だからこそ「みんなでお金を貯めることに意味はない」というのです。

お金は、使えば別の人のところに回る。だからもったいなくない。

しかし、人の労働をムダに使うとそれは戻ってこない。そういうことだと思います。

お金ではなく、それを受け取った人たちが未来を作る

リソースの最適配分ということを言っているのだと思います。

お金自体には価値がなく、どうお金を使って、どう有効に人を働かせるか。

労働というリソースが価値を生むのだから、ムダにしてはならないのです。

作者は、現状の日本はリソースを有効利用できてない、という問題意識を強く持っているのだと感じます。

どら焼きを200円で手に入れたと感じるか 和菓子屋のおばちゃんが作ってくれたと感じるか

どら焼きを食べられるのは、

お金があるからか?それとも和菓子屋のおばちゃんが作ってくれたからなのか。

お金があるから食べられるというのは、お金の奴隷の発想だといいます。

ここでも、お金よりも労働が尊い、価値があるのだと強調します。

また働くとは、誰かの役に立つことだともいいます。

これは正しいです。わたしも「すべての仕事は問題解決である」と考えています。

お腹が空いた人に食事を提供するのも、

体調が悪いときに薬を出してあげるのも、問題解決です。

仕事は誰かのためである、という考えてみれば当たり前のことかもしれません。

明日からできること(to-do)

本書で繰り返し語られているのは、お金自体に価値はなく労働に価値があるということ。

明日からは、

「この仕事が誰のためになるのか?」という視点で仕事をしたいと思います。

それが結果的にお金にもつながっていく、ということかもしれません。

まとめ

「お金」という言葉が非常に多く出てくるのですが、

正直お金について理解が深まったかというと、わかったようなわからないような、という感想です。

「お金の奴隷になるな!」というメッセージはよく伝わってきました。

それよりも人の役に立つことが仕事の本質である、

お金よりもあなたやみんなの人的資源こそ、大事で価値があるということだと思います。

それでも「おれはお金を稼ぎたいんだ!」という人は、また他の本を読みましょう。

わたし自身、お金の奴隷かもしれません。

明日以降も、学びになる本をご紹介していきたいと思います。

ではまた明日。

-経済
-, , ,